夏から秋はハタを狙いたい。
でも、青物が回ってくる季節になったらショアジギングもやりたい。
そんなときに考えたくなるのが、「ハタ釣りとショアジギングを同じタックルでできないか?」ということ。
釣りごとに専用タックルを揃えれば、それぞれの釣りに合わせやすい。
ただ、ロッドとリールを何セットも用意するとなれば、それだけ費用も掛かるし、釣り場へ持っていく荷物も増える。
僕自身も、初夏から秋にかけてはハタを狙い、秋から冬になればショアジギングも楽しみたい。
そこで考えているのが、9ft6in前後のMHクラス+4000〜C5000番クラス+PE1.2〜1.5号を軸にした兼用タックルだ。
この記事では、ハタ釣りとショアジギングを1セットのタックルで楽しむなら、ロッド・リール・PEラインをどう考えればいいのか、そして兼用することでどんな妥協点が出てくるのかまで整理してみたい。
ハタ釣りとショアジギングは同じタックルで兼用できる?
結論から言えば、狙う魚や使うルアーの範囲をある程度絞れば、兼用は十分可能だと思う。
ただし、「ハタ釣りもショアジギングも、それぞれ専用タックルとまったく同じ快適さでできる」という意味ではない。
例えばハタ釣りでは、ボトムの変化を感じながらワームやリグを細かく操作したい。
一方のショアジギングでは、メタルジグを遠投して広い範囲を探るため、遠投性能や重めのルアーを扱えるパワーも欲しくなる。
つまり兼用タックルでは、どちらか一方に極端に寄せるのではなく、2つの釣りが重なる範囲を探すことが重要になる。
兼用タックルの基準は9ft6in前後・MHクラス
ハタ釣りとショアジギングを一本のロッドで楽しむなら、僕が一つの基準として考えたいのが9ft6in前後のMHクラス。
9ft6in前後あれば、堤防やゴロタなどから沖の根を狙うための飛距離を出しやすく、ショアジギングでもメタルジグを遠投しやすい。
さらにMHクラスなら、ある程度重いシンカーを使ったハタ釣りから、数十gクラスのメタルジグまで対応できるモデルが見つけやすい。
例えばショアジギングロッドの中にも、9ft6in・MHクラスで幅広いルアー重量に対応するモデルがある。
ただし、同じ「MH」表記でもメーカーやシリーズによって硬さや適合ルアー重量は違う。
MHという表記だけで決めず、実際の適合ルアー・ジグ重量を確認することが大切だ。
ハタ釣り用ロッドの長さや硬さについては、こちらの記事でも詳しくまとめている。
兼用ロッドは「硬ければいい」わけではない
ショアジギングまで考えると、強いロッドを選びたくなる。
でも、ハタ釣りとの兼用ではパワーを上げすぎることにも注意したい。
強すぎるロッドは大型青物や重いジグには頼もしい一方、軽めのシンカーやワームを操作するときには扱いにくくなることがある。
逆にロックフィッシュ寄りの軽いロッドにすると、ハタ釣りは快適でも、ショアジギングで使えるジグ重量や狙える魚の範囲が狭くなる。
だから兼用するなら、自分が普段使うリグとメタルジグの重量が、ロッドの対応範囲に収まっているかを先に確認したい。
具体例|コルトスナイパーSS S96MHならどこまで兼用できる?
9ft6in前後・MHクラスの一例として挙げられるのが、シマノのコルトスナイパーSS S96MH。
ショアジギング用として設計されたロッドなので、青物を狙う釣りとの相性はもちろんいい。
一方で、こうしたロッドをハタ釣りにも使うなら、ショアジギングロッドならではのパワーがメリットになる反面、軽いリグを繊細に扱う場面では専用ロックフィッシュロッドに分があると考えておきたい。
つまり、専用ロッドの代わりというより、ハタも青物も一つのタックルで楽しむための選択肢として考えるのがいい。
リールは4000番〜C5000番が使いやすい
次にリール。
ハタ釣りとショアジギングを兼用するなら、4000番〜C5000番クラスが候補になりやすい。
ハタ釣りだけを考えるなら4000番クラスの軽さは魅力的。
ボトムを細かく探る釣りでは、タックル全体が軽い方が操作しやすい場面も多い。
一方、ショアジギングまで考えると、糸巻量やハンドル周りを含めてC5000番クラスの余裕が魅力になる。
だから、ハタ中心なら4000番寄り、ショアジギングまでしっかり兼用するならC5000番寄りという考え方が分かりやすい。
4000番とC5000番の違いについては、こちらの記事で詳しく比較している。
ハタ釣りのリールは4000番・5000番どっち?違いと選び方はこちら
C5000XGならハタからショアジギングまで組みやすい
僕自身が兼用を考えるうえで候補にしているのがC5000XG。
例えば25アルテグラC5000XGは、PE1.5号を十分巻けるラインキャパシティを持っている。
ハタ釣りで根周りを狙いつつ、秋冬にはメタルジグを投げる。
そんな使い方を一本のリールで考えるなら、僕にとってはバランスの取りやすい番手だと思っている。
もちろん、ハタだけを一日狙うなら軽い4000番に魅力を感じる場面もある。
兼用タックルでは、リールも4000番とC5000番が候補になります。軽快さを優先するのか、糸巻量やショアジギングまで含めた余裕を取るのかで選択が変わります。
それでも年間を通した兼用を優先するなら、C5000XGはかなり面白い。
25アルテグラC5000XGについては、購入候補としてスペックと用途を詳しく検討した記事も書いている。
25アルテグラC5000XGをハタ釣り用として検討した記事はこちら
PEラインは1.2〜1.5号を軸に考える
ラインも、兼用タックルでは悩みやすい部分。
飛距離を重視するショアジギングなら細めにしたくなる一方、根周りを狙うハタ釣りでは強度に余裕を持たせたい。
そこで僕なら、PE1.2〜1.5号あたりを軸に考える。
| PE号数 | ハタ釣り | ショアジギング | 兼用の考え方 |
|---|---|---|---|
| 1.2号 | ○ | ◎ | 飛距離・操作性寄り |
| 1.5号 | ◎ | ○ | 根周りの安心感寄り |
僕の場合、普段のロックフィッシュではPE1.5号をメインにしている。
根周りへリグを入れていくときの安心感を優先したいからだ。
一方、ライトショアジギングのシーズンには、飛距離とのバランスを考えて1.2号へ落とすこともある。
つまり、兼用だから必ず1.5号ということではない。
ハタ寄りなら1.5号、ショアジギング寄りなら1.2号という考え方から、自分の釣りに合わせて選ぶと分かりやすい。
ラインはPE1.2〜1.5号あたりを基準にすると、ハタ釣りとライト〜中量級のショアジギングを1タックルで楽しみやすくなります。僕自身は価格・品質・扱いやすさのバランスから、4本編みのPE1.5号を長く使っています。
▶ ロックフィッシュ用PEラインの太さ・4本編みと8本編みの違いを見る
PEラインの号数については、実際に僕が1.5号を長く使っている理由も含めてこちらで詳しくまとめている。
リーダーはハタ釣り側に合わせて考えたい
PEラインを兼用するなら、リーダーも考えておきたい。
特にハタ釣りでは岩や根の近くを狙うため、PEそのものよりもリーダーが障害物へ触れる場面が多くなる。
そのため僕なら、兼用タックルでもリーダーは根ズレを考えたハタ釣り側の基準から選ぶ。
ただし、狙う青物のサイズや釣り場によって必要な強度は変わるため、「兼用なら何lb」と一つに決めるのではなく、その日のターゲットに合わせて交換するのも方法の一つだ。
ハタ釣り+ショアジギング兼用タックルの一例
ここまでを一度まとめてみる。
| パーツ | 兼用タックルの一例 |
|---|---|
| ロッド | 9ft6in前後・MHクラス |
| リール | 4000〜C5000番 |
| ギア | HG〜XG |
| PE | 1.2〜1.5号 |
| リーダー | 釣り場・ターゲットに合わせて調整 |
そして僕の釣り方に寄せるなら、9ft6in前後のMH+C5000XG+PE1.5号という組み合わせが一つの基準になる。
初夏から秋はワームやリグでハタ。
秋から冬はメタルジグを投げて青物。
一本のタックルで一年の釣りをつなげるなら、僕はこのあたりから考えたい。
兼用タックルのメリット
- ロッドとリールを何セットも揃えなくていい
- 釣り場へ持っていく荷物を減らせる
- ハタを狙いながら青物の回遊にも対応しやすい
- 季節ごとに同じタックルを使いやすい
特に僕が魅力を感じるのは、その日の海に合わせて狙いを変えられること。
ハタを狙ってボトムを探っていたら、沖で突然ナブラが出る。
そんなとき、メタルジグへ交換してそのまま投げられるタックルなら、一本で遊びの幅が広がる。
もちろん兼用にはデメリットもある
一方で、兼用タックルには当然妥協する部分もある。
- 専用ロックフィッシュロッドより重くなりやすい
- 軽いリグの操作性では専用ロッドに劣ることがある
- 大型青物を本格的に狙うにはパワー不足になる場合がある
- ラインの太さも両方の釣りの中間を取ることになる
つまり兼用タックルは、何でも完璧にできる万能タックルではない。
ハタを本気で突き詰めるなら専用ロッド。
大型青物を本格的に狙うならショアジギング専用タックル。
それぞれに専用タックルを使う意味はちゃんとある。
そのうえで、「まず一本で両方楽しみたい」「季節によって釣りを変えたい」という人には、兼用という考え方がとても面白い。
ハタ釣りとショアジギングを1本のロッドで楽しむなら、僕は9ft6in前後のMHクラスをひとつの基準として考えています。ただし、長さや硬さを上げれば何でも快適になるわけではありません。
兼用ロッドの長さ・パワー・ルアーウェイトについては、こちらでさらに詳しく整理しています。
まとめ|一本で一年の海を楽しむという選択
ハタ釣りとショアジギングは、求められる性能がまったく同じ釣りではない。
それでも、狙う魚や使うルアーの範囲を決めれば、一つのタックルで両方を楽しむことはできる。
一つの目安としては、9ft6in前後のMHロッド+4000〜C5000番リール+PE1.2〜1.5号。
そこから、ハタを重視するのか、ショアジギングを重視するのかで少しずつセッティングを寄せていけばいい。
僕なら、初夏から秋は根の中へワームを落とす。
季節が進んで青物が気になり始めたら、同じタックルにメタルジグを結ぶ。
魚種ごとに道具を増やしていくのも釣りの楽しさだけれど、一本のロッドを持って、その日の海を見ながら何を狙うか決める。
そんな釣り方も、きっと面白い。
ハタが潜む根の向こうで、青物が跳ねるかもしれない。
一本のタックルで、季節ごとに変わっていく海を追いかけてみたい。
釣れた日も、釣れなかった日も。


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