メバリングを始めたばかりの頃、「レンジを探る」と言われても、僕は正直よく分かっていませんでした。
表層、中層、ボトム。
言葉としては分かる。
でも、夜の海を見ても水の中は見えません。
「じゃあ、自分のワームが今どこを泳いでいるの?」となるわけです。
そこで僕が長くやってきたのが、着水してからの時間を数えて、少しずつワームを沈めていく方法です。
まず表層。
反応がなければ5カウント。
次は10カウント、15カウント……。
難しく考えず、まずはこれで十分です。
ただ、本当に大切なのは「5」という数字そのものではありません。
アタリがあったレンジを覚えて、もう一度そこへワームを通せるようにすること。
この記事では、僕がメバリングでやってきたレンジの探し方を、初心者でも実践しやすい形にして紹介します。
メバリングのレンジとは?
レンジとは、簡単にいえばワームを通している水中の深さです。
同じ場所へ同じワームを投げていても、水面近くを巻くのか、中層を巻くのか、ボトム付近を巻くのかで反応が変わることがあります。
メバルが水面近くに浮いているのに、そのずっと下をワームが通っていれば反応を得られないかもしれません。
逆に少し深い場所にいるのに、表層だけを何度も巻いて「今日は釣れない」と判断してしまうのも、少しもったいない。
だから僕は、釣れないときにワームの種類やカラーを次々と変える前に、まず「どの深さを通しているのか」を意識します。
レンジ探しの基本は「表層→5→10→15カウント」
夜のメバリングで僕が基本にしているのは、上から順番に探していく方法です。
| 状況 | 次にすること |
|---|---|
| まず開始 | 着水後、ほとんど沈めず表層を巻く |
| 反応がない | 5カウント沈めて巻く |
| まだ反応がない | 10、15カウントと少しずつ下げる |
| アタリが出た | 同じカウント・速度・コースを再現する |
| 次の反応がない | レンジを固定して左右へずらす |
| それでも反応がない | 少し上・下を探る |
まずキャストしたら、ほとんど沈めずに巻き始めます。
これが表層です。
ここで反応がなければ、次のキャストでは着水してから5つ数えて巻き始めます。
それでも反応がなければ10カウント。
次は15カウント。
こんなふうに少しずつレンジを下げていきます。
ジグ単そのものの基本的な使い方については、別の記事で「1g・2秒1回転・5カウント」を僕なりの最初の型としてまとめています。
5カウントは「水深を測る数字」ではない
ここでひとつ、かなり大切なことがあります。
「5カウント沈めたから、水深○mを泳いでいる」と考えすぎないこと。
同じ1gのジグヘッドでも、潮の速さや向き、風、ラインの太さ、ワームの形、キャストした方向などによって沈み方は変わります。
ラインを張りながら沈めるのか、比較的フリーに沈めるのかでも同じではありません。
さらに、人によって「1、2、3、4、5」と数える速さも違います。
だから大切なのは、他の人の5カウントと比べることではなく、自分の中でなるべく同じテンポで数えることです。
僕にとってカウントは、水深を正確に測るためのものではありません。
さっきアタった場所へ、もう一度ワームを通すための物差し。
そんなイメージです。
5カウントでアタったなら、次も5カウント。
10カウントなら、次も10カウント。
正確な水深が分からなくても、同じ条件を再現できれば魚との距離はかなり縮まります。
そして「5」にこだわる必要もありません。
浅い場所なら3カウントずつでもいいですし、まず大きく刻んで探してから、反応があった周辺だけ細かく探る方法もあります。
重いジグヘッドなら沈む速度は速くなり、潮が効いていれば思ったように真下へ沈んでいないこともあります。
さらに、さっきまで止まっていた潮が動き始めたり、風向きが変わったりすれば、同じ場所へ投げて同じ10カウント沈めても、ワームが通る場所は少しずつ変わります。
「さっき10カウントで釣れたから、ずっと10カウント」と決めつけず、反応がなくなったらまた少し上下を探す。
大切なのは「5」という数字を守ることではなく、自分がどこを探ったのか分かり、そこへもう一度戻れることです。
アタリが出たら、すぐレンジを変えない
たとえば10カウント沈めて巻いている途中、「コツッ」とアタリが出たとします。
ここで僕なら、すぐに15カウントへ下げたり、ワームを交換したりはしません。
まず次の1〜2投は、できるだけ同じ条件を再現します。
- 同じくらいの場所へキャストする
- 同じ10カウントまで沈める
- 同じくらいの速度で巻く
もう一度アタれば、そのレンジにメバルがいる可能性が高まります。
一度のアタリを「魚がいた」で終わらせず、同じ条件で再現できるか確かめる。
僕はこれがレンジを探すうえでかなり大切だと思っています。
反応が続かなければ「左右→上下」の順で探す
同じレンジを通しても、次のキャストでは反応がない。
そんなことも普通にあります。
そこで僕が次にやるのは、まず横方向を探すことです。
10カウントでアタったなら、その10カウントは変えずに、キャストする方向を少し右へ。
次は少し左へ。
つまり、反応があった深さをひとまず固定して、魚が横方向のどこにいるのかを探します。
それでも反応がなければ、今度は少し上、少し下。
そして、ときどき最初にアタリがあったレンジとコースへ戻します。
- アタリが出たレンジとコースをもう一度通す
- 同じレンジのまま左右へずらす
- 少し上・少し下を探す
- 最初に反応があった場所へ戻す
僕の中では、こんな順番です。
レンジとキャスト方向を同時に大きく変えてしまうと、「何を変えたから反応が出たのか」が分からなくなります。
一度に変えるものをなるべく少なくする。
これはメバリングを続けていくほど大切になってくる考え方だと思います。
レンジを探すときは巻く速度もなるべく揃える
もうひとつ意識したいのが、巻く速度です。
同じ10カウントでも、速く巻くのとゆっくり巻くのではワームの通り方が変わります。
速く巻けばジグヘッドは浮き上がりやすくなり、ゆっくり巻けばより深いレンジを通りやすくなります。
だからレンジを探している最中は、最初から巻く速度まで頻繁に変えない方が分かりやすいです。
僕ならまず、1g前後のジグヘッドで2秒にハンドル1回転くらいをひとつの基準にします。
その速度をなるべく揃えたまま、カウントだけを変えていく。
そうすると「巻く速さが違ったからなのか」「レンジが違ったからなのか」が分かりやすくなります。
ボトム付近は根掛かりにも注意する
カウントを増やしていけば、当然ワームはボトムへ近づいていきます。
そこで注意したいのが根掛かりです。
特にウィードや岩、沈み根などが多いポイントでは、深く沈めれば沈めるほど引っ掛かる可能性も高くなります。
僕自身、メバルを狙うポイントではウィードやストラクチャーをむしろ好んで探します。
ただし「魚がいそうな場所」と「根掛かりしやすい場所」は重なることも多い。
水深や地形が分からない場所では、いきなりボトムまで落とし切るのではなく、上から少しずつ探る方が初心者には安心です。
反応がなければ、レンジ以外の条件もひとつずつ見直す
メバリングをしていると、どうやっても反応が出ない夜があります。
僕も何度もあります。
そんなときでも、ただ「釣れなかった」で終わらせず、何を試したかを少し覚えておきます。
- 表層は反応なし
- 5カウントもなし
- 10カウントで一度アタった
- 潮が止まったら反応が消えた
- ウィード際では反応があった
こうして考えていくと、レンジ以外に見直すべき条件も見えてきます。
巻く速度、通すコース、ポイント、潮、風。
それでも反応がなければ、ワームやリグを調整する。
釣れないときに僕が確認している順番はこちらの記事にまとめています。
レンジ探しは「魚がいた場所を再現する」ためのもの
最後に、この記事で一番伝えたいことをまとめます。
- まず表層から探す
- 反応がなければ5カウントずつ下げる
- 巻く速度はなるべく揃える
- アタリが出たら同じレンジを再現する
- 次に左右、それから上下を探す
- 潮や風が変わったら、もう一度探し直す
カウントは、水深を正確に測るための数字ではありません。
魚から反応があった場所へ、もう一度帰ってくるための目印。
僕はそんなふうに使っています。
夜の海は、見た目には何も変わっていないように見えます。
でも、表層、5カウント、10カウントと少しずつ探っていくと、その暗い水の中にも「今日はここにいる」という場所が見えてくることがあります。
そして、そのレンジをもう一度通したとき。
静かな海の中から、突然手元をひったくるようなアタリが来る。
あの瞬間があるから、僕は今でもメバリングが好きなんだと思います。
レンジだけでなく、ジグ単・道具・時期・ポイントまでメバリングの基本を最初から知りたい人は、こちらにまとめています。


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